広告を打つのは、当然ビジネス成果を求めてのことです。
それが売り上げ拡大、利益の伸長である場合も、企業イメージアップである場合も、何もかも、ビジネスの目的へのコミットが求められています。
そんな状況で、広告を評価するKPIをどう計測すればいいのか、まとめました。
広告評価の2つの視点
広告評価には、どの広告接触を評価するのか+CVと広告貢献度はイコールなのか、という2つの視点が必要です。
詳細は下記記事で分類しています。
今回は、CVと広告貢献度はイコールではない可能性があるのでリフトで評価していきましょう、というお話です。
CVリフトの考え方
CVリフトは、”広告に接触しなくともCVしたであろう人たち”の影響を、”広告に接触してCVした人たち”から除外することで算出します。
図で言えば、ピンクとグレーの差分がリフトに該当します。
この時、接触者と非接触者は同質・CVへ影響を与える因子について同じような特性を持っていることが必要です。
例えば車の試乗予約をCV地点としたとき、
広告に接触した48歳男性ファミリーカーもちと広告に接触していない18歳女子高生を比較することに意味はありません。48歳男性の方が、もともと車を買う可能性が高いからです。
また、広告に接触した45歳男性トヨタプリウス保有者と、広告に接触していない45歳男性Audi Q4 e-tron保有者も比較しても仕方のないことです。プリウスに載っている人と外車かつ電気自動車に乗っている人では車の中でも興味関心が異なるためです。
この母集団をいかにしてそろえるのか、各社の知恵が試されています。
CVリフトの計測可能会社
広告代理店
電通にせよ博報堂にせよ、母集団となりうるパネルデータを保有しています。
電通であればPeople Driven DMP、博報堂であればAudience Oneです。
質的にはほとんど同じようなデータセット群でして、データクリーンルームへの突合はRDID、母集団推定のための質的な評価はWeb行動ログ(+調査ベンダー連携の意識データ)、です。
広告非接触者を集めるため・・といいますか、さまざまな広告主、とくにブランド系広告主も含むデジタル広告配信を請け負っているので、非接触者数の母数も十分あります。
なおTrueLiftモデルはデータクリーンルームを前提としていませんでしたが、データクリーンルームを使うと当時やりたかったことがほぼそのまま再現できています。
調査ベンダー
マクロミルにせよ楽天リサーチにせよ、母集団をそろえるのは得意領域です。
むしろ、高おっく代理店が持っているパネルデータ(行動ログ中心)よりも精緻に、意識ベースで集団を識別できます。
デモグラはもちろんサイコグラフィックも合わせたうえで接触者・非接触者の偏りを除外できます。
できますが、母集団がマニアック/とがっている場合はある程度の妥協が入ることとなります。また、追加でスクリーニング調査を書ける必要がある場合もあります。