データクリーンルームでなぜ広告レポーティングがアップデートするのか

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データクリーンルームを使うことで、これまでの定型広告レポート(管理画面から直接抜いていたものも、それをもとに加工したものもいずれも含む)が、大幅にアップデートできる可能性が示唆されています。

この記事では、なぜアップデートが可能となったのか、どんなアップデートが実現できているのかを見ていきます。

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データクリーンルームと広告レポート

こと広告レポートという観点でデータクリーンルームを定義しますと、

プラットフォーム(=メディア。Google、Yahoo!、Meta、Twitter・・・)の広告ログに対し、そのプラットフォーマー独自のIDをもとに集計(Query)をかけることができる環境

のことです。
さらに言えば、消費者のデータや自社CRMデータなど、独自のデータを掛けあわせて広告効果を集計することもできる環境のこと、だったりします。

消費者のIDを外に出すことなく、IDログレベルの広告出稿実績の分析が可能となるセーフスペースです。

データクリーンルームを解することで、独自レポートの作成が可能となります。

広告レポートが不自由になった背景

消費者データ保護の世界的潮流の文脈から誕生した、と考えて間違いありません。

広告主には自社顧客データを消費者に無断で利用・提供すべきではない状況がうまれました(昔はやりたい放題でしたが)。
またプラットフォーマー(媒体社)側も自社顧客(これは広告主の顧客はもちろん自社プラットフォームを使っているすべての人という広い意味で)データを無断で使うことができない状況が生まれました。

従来型の分析スキームはプラットフォームの外部に消費者データが流れ出るスキームでしたので、その分析が不可となり、とはいえ分析ができないと困るのでデータクリーンルームが生まれた、というものです。

各プラットフォームが進めているData Clean Roomでは概ね計測用データと広告配信ログをJOINして、独自のレポート集計が可能なように設計されています。

計測用データとして使えるキーは各社様々ですが、ポスト“オープンID”の解決手段として、Data Clean Room活用の重要性が増すことは間違いないのです。

まあIDとして多くのDCRで現状使えるCookieやデバイスID、メールアドレスも、いずれは別のものに変わるのでしょうが。。。

広告レポートアップデート内容

大きく2点あります。

広告配信結果単体のレポート充実

プラットフォームの広告配信ログに、ある程度決められているとはいえ比較的自由な分析軸で集計命令をかけられるため、これまで出せなかったような、

特定の複数ADグループ間での重複接触レポート
特定の期間やクリエイティブのフリークエンシーレポート
配信セグメントとは異なる、全アフィニティ軸での成果確認

など、自由度が格段に上がります。

従来レポートでは、キャンペーン別・ADグループ別・クリエイティブ別・フリークエンシー別・日別…など、アウトプット粒度が定められている上に、たとえばGoogle広告での地域と時間など掛け合わせができない軸もありました。

外部データと結合できることによる広告レポートの拡充

プラットフォームの広告配信ログに、なんらかの持ち込みデータを結合、集計できるようになりました。これにより、たとえば

広告主の1stパーティーデータ(顧客データ)を紐づけ、本品購入やオフラインCV、LTVなどと広告の関係を分析し、従来の媒体CVよりもいっそうビジネスコミットに近い部分で評価する

データベンダーや広告会社の3rdパーティデータを紐づけ、他社購買や位置情報、テレビCM接触情報などと紐づけインパクトを追う・デモグラやインタレストなどを紐づけて顧客像を鮮明にする

といったことが可能になっています。

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