GoogleによるADH拡販戦略、プラットフォーマーとしての代理店抱え込み&戦略的な商品開発プロモーションは、何も日本だけにとどまりません。
日本であれば、代理店が勝手にリリースを出してくれる、というものでもあるのですが・・・
海外の代理店、EssenceによるADHの活用実態インタビューを見ていきましょう。
Essence×ADH
グローバルなメディア エージェンシーで、データサイエンス、テクノロジーに強みを持つEssence は、データと測定に裏打ちされた洞察に満ちた効果的なビジネス情報を、よりプライバシーを重視した方法で顧客に提供したいと考えていました。
そこで目を付けたのがAds Data Hubです。
ADHを使用しあらゆる業界(特にEssenceの中心顧客であるウェルネス、テクノロジー、エンターテイメント領域)の顧客に対応できる形で、高度な測定サービスを構築・提供しているそうです。
更に今後の展望として、データサイエンス・テクノロジーに強みを持つEssenceらしく様々な分析ソリューションを開発していく中で、個人情報を保護/触れることなくメディア効果分析ができるADHは極めて重要な立ち位置にあるようです。
要点と解説
英国で最大の通信プロバイダーの 1 つであるEEとの事例が簡単に紹介されています。
ファーストパーティデータを Ads Data Hubに突っ込み、どういった顧客がEEで電話プランを購入する傾向が高い=LTVが高くなる傾向にあるのか分析、分析結果を広告配信に活用することで、広告費用対効果が57%向上したそうです。
よりお金を使ってくれる人、より収益性の高い人、よりブランド親和性の高い人へ広告配信できるようになることは極めて魅力的です。
Essenceの事例の場合、おそらくアフィニティや地域・購買意向の高いユーザーなどGoogleのシグナルベースで広告配信に活用したように見受けられますが(ギャンブル好きなど特定の要素の配信除外なども含め)、あくまで1st party dataに基づいて、購入フォームの情報から顧客ロイヤリティを推計しbiddingに活かす方法もあります。
ADHで可視化し広告運用へ範囲、ROAS 57pt upは、成果自体もhappyですが、その成果を求めるための過程も成功ストーリーとしてhappyなものですね。
またインタビューの中で、Google eco system内にデータを持ち込む、といった言い回しがありました。
ADHはまさにそれなのですが、Googleパートナー・分析ソリューション開発観点から言えば、Googleでシステムを作ることで他のプラットフォーマーよりも先行優位性が生まれることになります。
実際Googleのデータクリーンルームが一番初めに出てきたこともあり、ADHは多くのエージェンシーでソリューション開発の中核に位置しています。
後発のMeta AAやTwitter DCRがどうなるのか、それぞれ独自のデータがあるため期待が高まります。